「うるさい!おばちゃん!」
「なんだよ!てめぇ」
5歳頃から、どこで覚えたのかそんな憎まれ口を叩くようになりました。素直で可愛いかった頃の赤ちゃん時代を振り返って『あの頃は良かったなぁ』等と思う事がよくあります。
気に入らない事があると「おまえをぶっ倒してやる!」と子供向け戦隊物のテレビ番組のセリフをまねて、手で私の腕を爪を立ててぎゅーと握ったりもしてきます。
どうやら保育園では、同じクラスのお友達は、みんなそんな感じで、絶えずケンカが始まるようです。
人間関係を学び始める時期
赤ちゃんの頃から3歳ぐらいまでは、ひとり遊びが中心です。だけど4歳ぐらいからは、自分以外のお友達を意識するようになってくるのです。また言葉もさらに発達しお友達とのコミュニケーションもスムーズになってきます。
コミュニケーションが増えてくると、その中では当然自分の思い通りにならない事が増えてきます。そうすると面白くないと言う気持ちがおこる事が多くなってくるのです。
これは、男の子であろうが女の子であろうが一緒です。面白くない!という感情がトラブルのもとになるのです。
でもこれは大事な事なのです。子供にとってパパ、ママは自分をあまやかせてくれる存在。5歳頃の反抗期に入るまでの子供は、世の中すべての事が自分の思い通りになると思っているのです。
でも、自分と同じぐらいの体力、同じぐらいのコミュニケーション能力を持ったお友達との関わり合いが多くなればなるほど、世の中のすべてが自分の思い通りにならない事に気付いていくのです。
ケンカになるのは、それを認めたくないと心の中であがいているのだと思うのです。
5歳頃から、そうした事を通じて人間関係を学び始めるのです。
スポンサーリンク
我が子がいじめにあった⁈
ある日、保育園で女の子のお友達のお母さんが先生からの返答が書かれた連絡帳を読み入っていたのです。『先生に相談事でもあったのかなぁ。』ちらっと横目で見たら連絡帳にびっしり何やら書かれていたのです。
読み終えたそのお母さんと目が合うなり、「難しい年齢になってきたよね」と私にボソッと話し出したのです。
「何かあったのですか?」と聞くとどうやら、そのママさんのお子さんがいじめにあってると言うのです。
お友達から「○○ちゃんとは遊びたくない。あっちに行って!」等と言わる事が多くなってきたのだそうです。その為、そのお子さんが最近になって保育園に行きたくないと言い出したとの事。
きっと意地悪な事を言ったお友達にも理由があるのでしょう。そのママさんも私も現場を見ていないので、どうしてそんな事になったのか確かな事はわかりません。
そんな時、親は子供にどう向き合ってあげればよいのでしょうか。そして親がとるべき行動はどんな事なのでしょうか。
親がやるべき事
そんな状況になったら、そのママさんのように、まずは先生に相談する事です。
先生によって対応方法は異なるでしょうから、中には先生に相談しなきゃ良かったという状況を引き起こす先生もいるでしょう。それでもまずは担任の先生に相談してみる事です。
それと同時に子供の話しを聞いてあげるようにしましょう。この時アドバイス等は必要ありません。ただひたすら子供の言い分を聞いてあげる事なのです。
ここで大事な事は、子供にとって一番の味方、理解者は親であるお母さん、お父さんであるという事を子供にわかってもらう事です。
「○○ちゃんの気持ちわかるなぁ」
「そんな事されたら、ママだって悲しくなるなぁ」
このような語りかけをして子供の気持ちに寄り添ってあげる事が大切です。
人の気持ちを察する事が出来るようになる為に
そこでもう一つ出来る事ならこんな語りかけをしてみてください。
「○○ちゃんのお友達は、どうしてそんな事をするのだろうね」
このような語りかけの目的は、子供自身に原因を考えさせる事にあります。これを繰り返す事で見えない人の気持ちを察する事が出来る子供に育つと言われています。
この語りかけの中でお母さんの推測や意見は言ったらいけません。あくまで子供に考えさせるのです。
答えが出ない、子供が考えようともしないのであれば、それはそれで良いのです。
やがてその答えを子供みずからが見つける日はやってきます。
親がそのようにサポートする事で、人の気持ちを察する事が出来る大人に成長していくのだと思うのです。
つい最近、うちの子供も保育園に行きたくないと言い出す事が多くなりました。
私が「どうして?」と聞くと「○○ちゃんが僕の事を叩くんだ、つねったりするし嫌い。」と。
「そっかぁ。叩かれると痛いもんね。なんで叩くんだろうね。いつも仲良く遊んでくれてるのにね。」とだけ子供に語りかけました。
子供は、その後何かを考えていた様子でしたが、翌日は普通に保育園に登園していきました。
2歳頃のイヤイヤ期がいやに長かったうちの子供ですが、ようやく落ち着く事が出来るかと思ったのに、まだまだ色々悩む事が多そうです。
子育て中のお母さん、お父さん、お互いに頑張りましょうね。