文字が読めない子供にとって、写真や絵といった視覚に訴えるようなものは、わかりやすく、素早く反応してくれます。
また、脳裏に映像として残りやすいので、早い段階から、色々な知識を身につけるのに、大いに役立つのです。
そこで、幼児の頃から持っておきたいのが図鑑です。
ミニカーがいい!電車が格好いい!と言って、他のものは、ほとんど興味を示さないうちの子供。
「Kちゃんは、車が本当に好きですよねぇ」と保育園の先生に、そう褒められる?が、私としては、そんなわが子が心配でした。
好きなものがあるのは、いい事だと思います。
ですが、もう少し、他のものにも 興味を示してほしい、と願っていたのです。
『昆虫』図鑑を買ってみた
そんな時に、近所にある本屋さんで、たまたま見かけた図鑑。
今どきは、図鑑にDVDが付いているんだ。。。
本屋さんの突き出しに、ずらっと並べられた図鑑の真ん中に置かれたモニター。
そこに映しだされていたのは、カブトムシのコーカサスの戦っているシーンでした。
凄い迫力に思わず立ち止まって、つい見入ってしまったのです。
『これは、いいかも』と直感的に気に入った私は、早速、購入してみる事にしたのです。
「Kちゃん、図鑑、買ってきたよ、DVDが付いているから、一緒に見ようよ」と声をかけるも、子供は、
「あん、いいよ」と素っ気ない返答。
一緒に見ている間、内心、ちょっぴりドキドキしていました。
それまで、うちの子供は、虫がとても苦手だったからです。
DVDを見終えると、「面白いねぇ」と一言。でも顔は笑顔でした。
その翌日からというもの、保育園から家に帰るなり、
「『昆虫』みたい!『昆虫』つけて!」とねだってくるようになり、すっかりはまってしまった様子でした。
そして、その手応えはすぐに出たのです。
せみの抜け殻でさえ、怖がって触れなかったうちの子が、ある日、公園で集めたと思われるせみの抜け殻を、いっぱいリュックのポケットに詰め込んで帰ってきたのです。
「これ、Kちゃんが集めたの?」と聞くと、「うん、そうだよ。Sちゃんはもっといっぱいあつめていたよ」と嬉しそうな顔。
リュックのポケットに溢れんばかりのせみの抜け殻を見たときには、正直、『うぁ、気持ち悪い…』と思ってしまったのが本音。
だけど、ミニカーや電車以外に興味を持つようになってくれた事は、本当に嬉しかったのです。
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図鑑で知識を広げよう
『昆虫』の図鑑を購入してから、2週間後、私自身の用で、子供と、本屋さんに立ち寄る事がありました。
相変わらず、突き出しにずらっと並べられた図鑑は、本屋さんの一番、目立つ場所に置かれていました。
そのため、うちの子供のが、すぐに、その図鑑を見つけて、「あっ、これKちゃん、持ってるぅ」と『昆虫』図鑑を指差したのです。
そして、次の瞬間、「ねぇ、ねぇ、これ買って!」と子供が指差していたのは、同シリーズの『恐竜』の図鑑でした。
「恐竜⁈だって、Kちゃん、恐竜怖がってたでしょ!恐竜見たいの?」
その前の年に、恐竜博を親戚の子供と一緒に見に行ったのですが、もう入り口から、怖がって泣き通しだったのです。
一度欲しいと言ったら、最後、買ってもらうまで、泣いてわめくのが、うちの子の悪い癖。
「怖いから、見ないなんて、なしだよ。約束できる?」
口約束で、うん、と言っていたものの、どうだか。
無駄になってもいいや、と思い、『恐竜』の図鑑を買う事にしたのです。
その日から、毎日見るDVDは、『昆虫』から、『恐竜』に変わり、恐竜の名前もだんだん詳しくなっていったのです。
そうこうしているうちに、気付くと、全シリーズ揃っておりました。
やはり興味のある『鉄道』の図鑑は、DVDを見たり、図鑑を広げていたりする事が多いですが、子供に、
「カミキリムシって何?」
などと聞かれる度に、図鑑を広げてもらうようにしています。
今では、子供自ら、図鑑を広げて見ている時もあります。
図鑑で一緒に調べたり、見たりしているうちに、子供との会話の内容も広がりやすくなりました。
図鑑をよく見てみると、身近な生き物の、これまで知らなかった生態などがわかるので、大人も楽しめるのです。
追記:現在、6歳になったうちの子供。
図鑑で見て知っていた動物や昆虫について、テレビで見たり、話題にあがったりすると、得意気に周りの人に、その生態について説明しています。
知っている知識って、人に教えたくなりますものね。
そんなわけで、幼児の頃からの図鑑の触れ合いは、本当におすすめです。