子供は、成長につれて色々なものを覚えていきますよね。
色々な事に興味を示して、触ってみようとしたり、舐めてみたり(やめて〜)、叩いてみたり(壊さないでよ〜)、投げてみたり(こら〜)とおもちゃ以外の物も子供にとっては、新鮮で面白くて仕方がないようです。
吸収も早いが出ていくのも早い
子供の脳と言うのは、面白いように色々なものを覚えていくので、まるでスポンジに水を含んでいくような吸収力を感じます。
そのかわり、忘れるのも早い。
それもまるでスポンジから水が出ていくかのように綺麗に忘れていってしまいます。
幼児教育があまり意味がないと言われる意見があるのは、こういった理由も背景にあるからかもしれません。
定着する為に
記憶してからの『定着』、これが難しいのです。
覚えたはずなのに忘れる…。
大人だってよくあるこの状況。
どうしたら脳にしっかり定着するのでしょうか。
覚えたものを脳の中に定着する為には、繰り返しその対象物を覚えるのです。
なんだ、そんな事か。それなら、知っているよ。ですよね。
本題は、ここからです。
ただ繰り返し覚えたとしても、なかなかしっかりとは定着しません。
『理解する』事が必要なのです。
ただただ覚えようとしては、その情報は、脳の中で重要とはみなされず、後から入ってきた新しい情報に上書きされてしまうのです。
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効率良く
何回も何十回も何百回も繰り返しして覚えていくというのは、効率的ではありません。
覚えようと思っている対象物について、まずはじっくり観察しどういった成り立ちがあるのか等、その対象物を理解する事が早道なのです。
『わかる』という気持ちを伴って覚える記憶というのは簡単に忘れる事のないものとして、脳にインプットされます。
この『わかる』というほどの理解力とは、人に説明出来るレベルにまで理解出来ているという事なのです。
それは大変じゃないか、と思いますよね。
でも一見大変そうに思える理解するまでの労力。
何十回、何百回と繰り返し覚える労力に比べるととても効率が良いのです。
対象物に対して名前だけの情報では、脳の中ではさほど重要ではない情報として処理されてしまいます。
記憶しようとする対象物について様々な情報が入ってくると、脳内では重要な情報としてインプットされるのです。
お母さんと一緒に
子供に覚えてもらいたいものをお母さんあるいはお父さんと一緒に学んでいきましょう。
幼いお子さんに最初に親が覚えてもらいたいと思う『ひらがな』。
これ(あ)は、『あ』と読むんだよ、と言ってもおそらくすぐには覚えてくれません。
これ(あ)は、あひるの『あ』だね、と言って子供にあひるの文字とあひるの絵を見せます。
これ(あ)は、あかいろの『あ』だね、と言って子供に赤い色のものを指差し、あかいろと書いた文字を見てもらいます。
これ(あ)は、ありの『あ』だね、と言って公園等にいるありに触れてもらいます。
『あ』ひとつだけで、お子さんの頭の中には、様々な『あ』に関する情報か入っていきます。
そうする事で頭の中にしっかり定着させていくのです。
慣れる事も大切
早くに脳の中に定着する為に記憶する対象物を理解する事が効率は良いのですが、もちろん古くから言われている繰り返す事も大切なのです。
効率良く繰り返す事でより定着率が効果が得られるというデータもあるようです。
繰り返すタイミングとしては…。
① 記憶してから1時間後。
② 記憶した日の翌日。
③ ②の3日後。
④ ③を繰り返す。
① → ② → ③ → ④の順で記憶を繰り返す事でしっかり脳内にインプットするのです。
また、繰り返し記憶する事で、だんだん慣れてもいきます。
ここで言う慣れるとは、いちいち頭の中で考えなくても、人に聞かれたらすぐに出てくるレベルの事です。
慣れるレベルにまでいくと、緊張して頭が真っ白になってしまうような状態でも、すらっと出てくるのです。
こうしたスキルは、これからお子さんが様々なものを学んでいく上で身に付けていきたいスキルですよね。
スポーツにおいても同じです。ピアノのような楽器を演奏する事においても同じなのです。
慣れるレベルに記憶すると言う事は、頭で考えるのではなく、体がその動きをしっかり覚えているのです。
こうして定着していった記憶は、お子さんが大人になってもどこか頭の片隅で覚えていて、久しぶりにその記憶を思い出す事も容易に出来るようになる事でしょう。
たまに、スキルを身につけるといったような事を聞きますが、いわゆる『慣れる』レベルに達した記憶の事を言うのでしょうね。
まとめ
記憶を確実に定着する為には以下の2つの要素が必要です。
⚫️記憶したい対象物に関連する多くの情報から記憶していく。
⚫️効率良く繰り返す事が大切
子供は、これからますます色々な事を学んでいく事でしょう。
せっかく学んでいくのなら、効率良く記憶していってほしいものです。
とは言っても、日々の子育ての中、そこまでのきめ細やかなサポートって難しいですよね。
無理しない程度にサポートしていければいいな、と思います。
お互い頑張りましょう。