子供が年長になってから、にかわかに保護者の間から、謝恩会の話しが持ち上がってきた。
「謝恩会?」
うちの保育園は、卒園式の後に行われるらしい。
しかも謝恩会の準備はかなり大変らしいという噂を聞いた。
毎年、かなり工夫を凝らして盛大に行われているようだ。
そんなのうちのクラスで出来るのだろうか。
第一、温和なお母さん、お父さんが多いうちのクラスの場合、仕切れそうな人が誰もいないのだ。
謝恩会による悪影響
子供が年長にあがって程なく、クラスの懇談会が行われた。
懇談会の中で保育士の担任の先生から謝恩会について話しがあがったのです。
先生の話しを要約すると、以下のような感じでした。
⚫毎年、謝恩会が派手になっていく。
⚫毎年、保護者間でトラブルがおきる。
⚫先生は、そのトラブルの対応に追われる。
⚫このクラスの謝恩会は、もし行いたい意向があるのであれば、卒園式の中に少し催し物を入れる形で、基本的には行わない方向で検討してほしい。
なるほど…謝恩会をする事で、先生方は嬉しい思いをするのだと思っていたけれど、実際は嬉しい思いはあるのでしょうが負担を大きく感じていたようだった。
お兄ちゃん、お姉ちゃんがいる同じクラスの先輩ママさんの話しによると、謝恩会にかかる費用は、1家族あたり2万円との事。
ヒョエー、高い! この金額に納得いかない保護者の方は、お金を払わず卒園式後に催される謝恩会には出席しないんだとか。
また、謝恩会の準備にあたって、保護者の仕事の事情等から準備作業に参加しない人もいて、保護者間の負担感に差が出てきてしまうのだとか。
当然、そんな事情から保護者間がギクシャクしてしまい、卒園式を気持ち良く迎える事が出来ないのだとか。
なんだ…それ。 先生も保護者も、負担に感じる謝恩会。そこまでして開催する意味はあるのだろうか。
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クラスの保護者の意向
今、子供が在籍している保育園のクラスの保護者達は、先生達が謝恩会はやらないという方向で卒園式だけにしたいという事なら、無理しなくても良いのでは…と意見する人が多いようだ。
ただ…こういう意見のまとめ方は難しいところだ。
全員が同じ意見であるという事は珍しく、だいたい反対意見を持つ人が一人や二人はいるものである。
表面的には、多くの意見に引きずられて合わせるけれど、内心はそう思っていない人の場合、後になってから「私は、本当は◯◯したかったのに…」等と言い出す可能性があるからだ。
うちの場合は結局、一番長く保育園に通わせている保護者の方から、クラスの保護者全員に向けてラインで連絡する事になった。
最終的にはクラスの保護者の意見として、卒園式の間にちょっとした催し物を入れ込むという事でまとまった。
前年まで派手に行っていた謝恩会。お兄ちゃん、お姉ちゃんで経験のある保護者は、やらなくてもいいんじゃないという意向があったが、経験がない保護者は、『謝恩会をやりたい』という意向が多くあったからだ。
と言っても自分を含め、謝恩会の経験のない保護者は、お世話になった先生に「お礼らしい事がしたい」という漠然とした思いが動機だ。
謝恩会がどんなものなのか具体的にわかっていないので、判断しにくいというのが本音。。。
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謝恩会の案、固まる
年長さん時代の年末になり、いつの間にか、謝恩会を経験している保護者間で集まりがあり、その中で謝恩会の大枠が決まっていた。
様々な役割があり、もちろん全員、何かの役割を担わなければならない事になっていた。
狙うは、一番楽そうなものを…と思っていたが、その思いはみんな同じ。
みんなの意見の取りまとめ役になっている保護者からの案で、お兄ちゃん、お姉ちゃんで、過去に謝恩会を経験している保護者が、大きな役回りを引き受ける事になった。
大きな役回りは以下のとおり。
●卒園式における保護者代表、先生への挨拶
●保育園への贈呈品
●先生方に贈るアルバム
●先生へ捧げる歌
●会計
●卒園式後の食事会のセッティング ●食事会で行うゲーム大会
●クラスのお友達が持ち帰る記念品
おぉ…と思っている間にどんどん役回りが決まっていき、兄弟がいない等、謝恩会を経験していない保護者が役が決まらず、取り残されてくる状況…。
その中のひとりは、私。。。
そんな中、スライドを作成するかしないか、そんな意見がチラホラ出始めた。
スライドは、欲しいけれど、負担の多い役回りは引き受けたくないというのが、保護者達の本音。
「誰も引き受ける人がいないのなら、私達の代は、スライドなしでいきますか?」
ラインに書かれていた、取りまとめ役の保護者からのこの一言が、妙に気になった。
気付いたら、スライド製作を引き受ける事に。
このスライド製作が、まぁ大変!よくわからず引き受けて後悔…。
実際、製作してみたら、謝恩会で色々いざこざがわかるのもわかる気がした。
このスライド製作については、こちらで紹介していますので、良かったら参考にしてください。
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気付けば
そうこうしているうちに、卒園式となった。
気付いてみたら、大それた謝恩会はやらない方向で行こうという方針に決まったものの、二次会という名前の食事会及びゲーム大会等を開催するので、実質、謝恩会のようなものを行うのだ。
その為、かつての卒園生の代の時にかかった費用分ぐらい出費している。
実際は、簡単な謝恩会を卒園式の後に30分ほど頂き、行う事になった。
★先生達への謝辞
★保育園へのアルバム(手作り)及び記念品の贈呈
★歌のプレゼント
★スライドショー
簡単とはいうものの準備は、かなり大変だった。
記念品についても先生達の要望を聞いたり、歌の準備にしても、どのような歌がいいのかについて、みんなの意見をまとめたり、スタジオをかりて子供達と合同練習をしたり、みんなが家で練習出来るようにと、歌のサンプルを準備したり、アルバムに貼る写真をみんなから募ったり、台紙に飾る花をみんなで折り紙を折ったりと…
そして、自分が担当したスライド製作についても、構成を考えたり、みんなから写真を募ったり、子供を寝かしつけてから夜中起きだして、こそこそ編集作業をしていた。
小学校準備と同時並行の作業はなかなかつらいものがあった。
そんな苦労も、卒園式になってみれば、その苦労が報われるほどに良いものになったのである。
保育園時代というのは、親が子供に深く関わる時代でもある。
それだけに保育園の卒園式は、子供のみならず、それぞれの親にとっても、幼児期の子育て時代の卒業式なのである。
だから卒園式で涙する親が多いのです。
とは言っても人それぞれ考え方は違う。
でも親自身が自分自身をねぎらう為にも謝恩会はやるべきなのではないかと、経験して実感した次第である。
さぁ、いよいようちの子供も小学生だ! また頑張るぞ! まだまだ続く子育て、お互いに頑張りましょう。
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