昨今は、幼児からの習い事、さらには乳児なからの習い事の種類も増えて、わが子の教育に早い段階から関心を持つ親御さんが多くなってきましたよね。
うちも乳児期にベビーサインやリトミック等に通った経験があり、子供の習い事には早い時期から馴染みを持ってきました。
多くの子育てママがスマホを持つ時代の中、ネットで簡単に近所にある幼児教室について調べる事が出来るので、少子化の時代なのにもかかわらず、ますます幼児教室に集まる生徒さんが増えたのではないのでしょうか。
多くの幼児教室がある中、人気のある習い事のひとつに英語教育があります。
グローバル化が進む社会の中に生き抜いていかなければならない自分の子供に早い段階から外国語のスキルを身につけさせてあげたいと思うのは当然の流れだと思います。
今でさえ、英語の発音がネイティブ並みに話せる子をよく街中で見かけたりします。
そのうち、英語を話せないという子供はほとんどいないという世界になっていくのかもしれません。
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英語をマスターする為には
『英語耳』という言葉を聞いた事がありますか?
一時期、サラリーマンの間で大変、話題になった事がありましたが、英語をいったん日本語に訳して頭で考えるのではなく、英語をずっと聞き続けているうちに、だんだん英語を英語のまま解釈できるようになると言われているのです。
また、そのネイティブの発音を早いうちから聞きなれていくうちに、話す言葉がネイティブのような発音を発する事ができるとも言われています。
つまり、英語をマスターする為には、『しっかり聞く耳を持つ事が大切なのだ』という事なのです。
また、英語は言語です。
言葉のニュアンスや意味というのは、机上で勉強してもなかなか身に付かないものです。
やはり、生まれた時からその言葉を使っているネイティブの人から教わったり、会話したりすることによって、その言葉の持つ本当の意味合いを理解し、身に付ける事ができるのでしょう。
余談ですが、私は、10年ほど前にニュージーランドに留学した経験があります。
留学先で知り合った現地の友達に私が持っていた電子辞書をかしてあげた事があったのです。
私の電子辞書は英語の発音の音声が搭載されていた辞書だったので、その英語を聞いてみたいと言い出したからです。
でも。。。その友達はほどなく、その電子辞書に耳を澄ませて笑いだしたのでした。
私にはわからなかったのですが、その友達が言うには、現地の人から聞くと、かなりおかしな英語だったようです。
私が聞くと、ネイティブがしゃべっているように聞こえるし、発音も綺麗に話しているように聞こえたのですが…
今は使わない古くさい表現のようで、しかも電子辞書から発する音声の発音もおかしい!と豪語するのです。
いまだに私は、その英語表現の何がおかしいのかわかりません。
結局、そこで生まれ育った時から使っていた言葉ではないので、正しいニュアンスはわからないのです。
早くから英語教室に通う理由のひとつとしては、きちんとした正しい英語耳そして正しいニュアンスを早い時期に獲得させたいと願う親御さんが多くなったという事が背景にあるのでしょう。
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早くからの英語の効果はあるのか
では、早い時期(幼児期)からの英語教育は、効果があるのでしょうか。
様々な専門家によると賛否両論、どちらとも言えないようです。
ただ、私の身近な人の経験をいくつか見てきて、感じるのです。
周りがさわぐほどの効果はないと。。。
8歳まで海外にいたお子さんを知っているのですが、帰国した頃はそれはそれはネイティブかと思うような
発音で英語で会話が出来ていたのです。
「さすがだわ。やはり帰国子女は違うわね。」なんて感心し羨ましく思っていました。
でも、実際は。。。さぞかし、この経験が生きて英語は得意科目になるし、英語で困る事なんてないのだろう。。。と予想していたのでした。
ところが、私の期待はあてがはずれてしまったのです。
今、そのお子さんは大学生になりました。
苦労した科目は国語、そしてなんと、英語だったのです。
えっ!?あんなに英語が流暢にペラペラ話せていたのに。。。
そのお子さんは、苦労した科目で受験せずにすむ理系の大学にすすみました。
不思議ですよね。なんで、そんな事がおきてしまうのかと。。。
明確な答えはわからないけれど、そのお子さんと先日、直接会って話した事がありました。。
その会話の中に、もしかして。。。と感じる答えがあったのです。
それは、『覚えていない』のです。
覚えてないってどういう事?
幼児期から小学低学年の時期の記憶というのは、表面的な出来事を1つ1つ記憶している時期なのです。
その1つ1つの記憶がつながっていくのは、10歳頃~と言われています。
すべてを記憶している事って難しいですよね。
でも、たとえばAという出来事に忘れがちなBという出来事が結びついていたら、Aを思い出すとBもひきずられて思い出しますよね。
これは、記憶がつながっているから思い出せるのです。
つまり、1つ1つの記憶をすべて忘れてしまうわけではないのですが、つながっていない状態の記憶だと、思い出せる記憶の数もぐっと少なくなるのです。
もちろんお子さんの性格や年齢や成長具合によっても異なってくるところだと思われます。
また、英語も言葉です。
日々、話しているからこそ、記憶に残りやすいのであって、英語に触れる時間が少なくなり、母国語である日本語に触れている時間が長くなればなるほど、英語そのものの記憶は印象に残りにくい1つの記憶になってしまいがちなのです。
つまり、幼児期に質の良い英語教育を受けたとしても、またそのような環境にあっても、その経験が大人になっても、大きな効果をあげられるかと言われれば、可能性は低いと言わざるおえないでしょう。
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幼児期にたいせつな事
それでは、幼児期に学ぶ英語は無駄なのでしょうか。
答えは『No』だと思うのです。
英語は面白い、楽しいと素直に感じる事が出来るのは、やはり幼い頃が一番なのです。
本格的に勉強が始まってから、教科として学ぶ英語に、全員の子供が親しみを感じるかと言われると違うのではないでしょうか。
勉強だ!やれ宿題だ!なんて無理やり覚えさせる英語は、子供によっては不快に感じてしまう子も出てくるでしょう。
何度も言うようですが英語は言語です。
コミュニケーションツールなのです。
だから日本語と同じように親しみを感じて触れていく必要があるのだと思います。
親世代の皆さんが学校で学んでいた頃の英語に比べて、近い将来の中学生が学ぶ英語の単語数は、はるかに多くなると言われています。
たとえば…以下の表をご覧ください。
1998年頃 | 2018年頃 | |
小学 | 600〜700語 | |
中学 | 1200語 | 1600〜1800語 |
高校 | 1800語 | 1800〜2500語 |
将来の英語の必要性はますます高まる事が予想される昨今、英語教育に力を入れる親御さんは、
年々今後も増えていく事でしょう。
でも、そこに成果を求めてはいけないのです。
過度な期待は禁物なのです。(期待しちゃいますけどね。。。)
偉そうにつらづら述べてきて、不愉快な思いをさせていたら、すみません。
わが子も英語が好きになってくれたらな。。。
最後まで読んで頂きありがとうございます。